2018年8月30日木曜日

ひとりごと2



新しく見つけた最初のものや、見つけ出てきたものにはちゃんとエネルギーがあって伝わるものがあるということは前述にも書きましたが、たくさん同じものをつくり続けるということも、意識の持っていき方で、研鑽されていき、仕事も早くなり、少しづつ洗練されていくものです。それで、どうしたらうまく伝わるか、思った通りの表現になるかなど考えながらつくっていくと、私の場合はいわゆる「上手」になっていくような気がします。
そのことは全然悪いことでないのもわかるのですが、それと同時に、同じものをコピーしていく毎に「これで良し」としてしまっていないか、と、常に感じています。

モノを作るようになってから、他の方がつくった気に入った器など購入するようになり、日常で使うことも多いのですが、恐らく、高価なものではないので、数はつくられたりすると思うのですが、こう、きちんとモノに匂い立つものがあるのはなんでだろうと思わせる器があったりします。

絵でも器でもなんでも、つくることはさておき、やはり「生き方」みたいなものがものに宿るのかなあ。
自分がかっこつけてるとこも案外作ってるものに乗っかっててダダ漏れしてるのかもしれませんねぇ。

なーんてあれこれ考えながら日々つくっております。


思案するには夕暮れあたりのジョギングが最適なのです。

2018年8月23日木曜日

ひとりごと

9月の個展に向けて、今回は絵を描こうかと考えています。

ここ最近は、旋盤でお皿を成形したものに象嵌のように漆を埋め込んだりして絵を描き、
食器として制作はしているのですが、
これは「絵」とも見える木の器。
今回は「器」にもなる絵を描こうかと考えています。

一個人の見解ですが、今は、ものの表現方法やそれをカテゴライズするものが曖昧であまり物質的にジャンル分けするようなことを意味のないものとして捉えられている傾向があり、だからこそ、コンセプチュアルなものを大事にする傾向があるような気がします。
徒弟制度や、地場産業などにも革新的な新しいものを求められるようになり、こうすればああなるという予定調和的なものつくりの時代は過ぎ、個々の考え、より一人一人のものの考え方を、つくるものの背景にのせて、それをも、ものの一つの要素として表現とし、そういうものを乗せて循環させていかないとそのものも循環していかない傾向があるように思えます。

伝えたいものがあるとして、それをどうやって伝えていくか。それも一つの大事な要素だと思いますが、向こうに伝えようとするものが、それを使うお皿として捉えるとき、私の場合は、個人的な思いと同時に多方に向けていこうという意識が起きます。
ものに対価を払って買ってもらう以上、当たり前のことなのですが、それを何枚も何枚もと重ねるうちに、いまのところ全て一人でやっている分、どうも、こう、拙いながらも技術や、小手先のものに走ろうとする感じになるのがよくない。見つけた初めてのよろこびや、発見したときの浮き上がる感じは、その一時しかなく、確実にそれは人に伝わるということはわかってきたのですが、それを数多に続けてやっていこうとするにはあまりに無理があるような気がしてなりません。

作り続けることがなにかずっと加え続けることのような気がして、でも、ものが出来上がる要素として必要なことは必ず引くものだと思っています。加えて加えてたくさんやってきたからいいものが出来上がるとは限らない。加えて引いて、丁度快いところに「表現」というものが見えてきます。でも、引こうと考えて引いた瞬間にそれは意識的に「加える」ということになります。
その矛盾に常に作り手は悩み、苦しむのかもしれない。
誰がどう見ようとかあまり考えず、
また、そんなことを考えながら、絵が描けたらと思います。

あぁ。偉そうに語ったけど、どうなることやらだ。

まずはキャンバスから

ガサゴソと過去のものを探ってたら、
昔描いた絵のようなものを発掘。
ぐるぐる螺旋のようにモノをつくっております。




2018年8月19日日曜日

個性の出し入れ


お盆が過ぎた途端に涼しくなりましたね。

お皿を作っています。数つくると撮りたくなる図。
わたしにしてはたくさん作っている感じですが、
どうもまだほいほーいとラクに作れません。
一枚一枚いらない個性がでてしまいます。

個性とはなんだろう。
とか考えながらつくっております。


2018年8月13日月曜日

暑中お見舞い申し上げます

毎日暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。

わたしは少しだけナツヤスミみたいに過ごしたあと、次の展示に向けて歩を進めようと準備しているところです。
この暑い中なかなか動き出すのもしんどいですが、頭の中ではあっちゃこっちゃ、回遊しながらこれからのいろんなものを巡らせています。
さて、どうなるんだろう。

今、手の中にあるものでしか伝える方法はないけれど、
その手の中のものできちんと伝わりますように。
いろいろ頭を飛ばしながら
これからも日々精進して行く所存です。

次の展示のお知らせ
9月5日~18日 伊勢丹新宿店 「豆豆碗碗展」
9月20日~30日 奈良 カウリにて個展

また、詳しいことは後日お伝えします!


2018年8月4日土曜日

日本橋三越での「工房からの風から」終了いたしました


7月31日で、1週間続きました「工房からの風から」無事終了いたしました。


酷暑からはじまり、台風だったりいろいろな状況の中、
お越しいただいた皆様、どうもありがとうございました!

久しぶりの工房からの風関連のちょっと大きな展示なので、
いままで積み重ねてきたものの研究発表だったり、
成果をご覧いただく機会でもあったのですが、
お客様はもとより、過去の出展者、今年出される方など、
たくさんのかたに関心を持ってご覧いただけた展示になりました。

また自分とつくるものとの内なる世界で研鑽をかさねていく
このまま進んでいいんだなという自信をいただき帰途につきました。

やはり、場はいつも熱くなくてはね。
熱いものをずっと持ち続けるにはどうしたらいいのか。

またこれからもあれこれ試行錯誤しながらがんばります。